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その1で、受容性調査の必要性や注意点に少し触れましたが、その前提の上で
「じゃあ、実際にはどう組み立てたら効果的?」
というのが、次に難しい点だと思います。

もちろん調べる対象や課題によりますが、基礎的、且つ、最も大切なポイントとして
定性調査と定量調査を上手に組み合わせること
があると思います。

「そんなの当然でしょ…」と言う方もいらっしゃるとは思いますが、実際には、時間や予算等の関係で、どちらかしか実施されないケースも少なからずあるように実感しております。

受容性調査における定性及び定量調査で、取ることの期待できる情報は;

  1. 定性:A. ある事象の背景を深掘りする。
    B. 選択肢等の可能性の幅を洗い出す。
    C. 表面的な発言の裏にある本音を見極める。など
  2. 定量:傾向を知る(確認する)。など

できることが全く違うため、一方でもう片方の結果をまかなうことはできないし、組合せることでこそ、深さ+広さをもって消費者を理解できると言えます。

なので、王道の組み立て方としては;

グループインタビューなどの定性で、仮説の妥当性や阻害要素などの可能性をできるだけ多く洗い出す。

上記の要素の内、重要と思われるものがどの程度の多数に当てはまることなのか?商品等の受容性にどの程度のインパクトがある強い要素なのか?を確認する。

が核となり、それに+αの調査や各種データ分析(POS等)の結果が加えられることになると思います。

時間や予算は、もちろん商売の上で最重要な要素の1つです。
だからこそ、片手落ちの調査をしてしまうことの方が勿体無い結果になることもある(GIの結果だけで、偏った意見に流されてしまった…等)ということだけは、常に頭にいれておきたいと個人的には思います。

現在は、ネット調査の普及で、消費者調査に掛かる時間とお金がだいぶ節約できるようになりましたし、上手く活用していきたいですね。

実査の内容については、調査対象によって大きく異なるので、ココで触れることは難しいのですが、定量調査の設計のザックリとしたコツだけ、その3に記してみようと思います。