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その1で、受容性調査の必要性や注意点について、その2では、定性と定量調査の意義等について触れましたが、
「で、実査の内容はどうしたら良いの?」
というのが、次の疑問ですよね?

それは調査対象等によって大きく異なるので、1つの答えを出すことは難しいのですが、私が定量調査を組み立てる際には、調査対象に関わらず、一定の調査項目の流れをご提案することが多いです。

その流れとは;

1)対象者の属性確認 1/2
2)受容性に関わる要素の真偽確認
3)コンセプトや実際の広告等を提示しての受容性の確認
4)対象者の属性確認 2/2

というものです。

まず、属性について、1)と4)に分けているのは、属性を細かく確認するケースが比較的多いからです(属性は結果を判断する際に重要な要素になる可能性があるので、取りこぼさないように)が回答者の登録者情報が直近にリフレッシュ済みで信用に足りる場合や、調査課題によっては設問数が少なくなりますので、1)または4)だけとなることもあります。

属性は頭を使うことなく答えられることがほとんどだと思いますので、最初に2、3問、回答者の慣らしとなるように入れておき、残りは4)にすることが多いです。
1)の設問数を増やしすぎると、調査の核となる2)や3)の前に回答者を無駄に疲れさせてしまうので、属性質問が多い時には4)への分割をオススメします。属性に関する質問は単純なので、疲れていても比較的答えやすいですから。
また、2)がとても答えやすい設問から始められる場合には、その前の慣らしは不要になるので、1)を省いて4)だけにするという判断もできると思います。

次に2)。コレが実は3)同等以上に大切だと、私は考えています。
2)にはいろいろな確認要素が入ることになりますが、事前に実施した定量の結果で「○○であれば、おそらく受容性は高い/低い」という仮説を作ることができた場合には、その確認をしていくことができます。それを3)の結果と合わせて分析することで、調査結果に厚みが出ることが多く、また、商品や広告、施策に何らかの方向転換が必要になった際にも、参考になる情報が出てきやすい印象があります。

そして、3)。5段階評価とフリーアンサーを取るのが日本では主流だと思います。この結果の読み方については、コチラをご参照ください。

ちなみに、「ついでにアレも!コレも!!」と設問数が増えてしまうことが往々にしてあるのですが、、、あまり欲張り過ぎない方が良い気がしますよ。
サンプルも人間ですから。疲れると、きちんと答えてくれません。特に、FAを書かせ過ぎると、後半のFAで如実に文字数が減る回答者も少なくありません。

そういった「アレも!コレも!!」を減らすためにも、事前の定性とその結果のまとめ方が重要になりますよね。