海外にいても、ネットに接続してスマホ/携帯を使いたいけど、高額請求が怖い…なんて相談を受けます。
仕事でパソコンをネット接続したい!という方も多いですよね。
海外でインターネットを安く使うには、使用する端末(デバイス)によってサービスを選ぶことが肝心。
以下に要点をまとめますので、参考にされてください。
目次
※まずは日本のスマホ/携帯を正しく設定!
スマホの設定ミスで高額請求をされてしまう人が後を絶ちません。
これは、海外の通話及びデータの「ローミング」料金が高額なことが主な原因です。
通話に関して言うと、海外で着信した電話に出ただけでも「着信料金」というお金が請求されてしまいます。
なので、日本出国時に、必ず下記の設定を行いしょう。
通話もパケット通信もしない人:常時「機内モード」に
「カメラと時計、Wi-Fi程度しか使わない」という人は、「機内モード」が簡単&確実にローミングを防いでくれます。
ただし、スマホ/携帯を立ち上げ直したり、誤って触ってしまう等で、「機内モード」がOFFになってしまっていると危険ですので、そのようなことがないように注意&時々確認しましょう。
機内モード中でも、もちろんWifiは使えます。
通話だけしたい、着信履歴を見たい人:データローミングをOFF
緊急時の連絡のために通話はできるようにしておきたい方や、仕事等の関係で着信履歴だけは記録しておきたい方もいるでしょう。
そのような場合には「データローミング」だけをOFFにしましょう(iphoneでは、合わせて「音声通話ローミング」をONに!)。
データローミングをオフにしても、もちろんWifiは使えます。
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※渡航先で同行者等の日本の携帯に電話をかける際にも国際発信料金が課金される(日本にいる人の携帯にかけているのと同じ料金がかかる)等、海外で日本のSIMのままスマホ/携帯で通話すると、高額な料金請求になることがあります。利用に際しては十分に注意し、現地での通話が多くなるようなら、現地SIMや通話アプリを活用しましょう。
使い方別!お得な海外ネット利用法まとめ
海外での代表的な4つのネット接続法について、特徴をまとめると下記の通りとなります。
海外パケット定額 | レンタルWi-Fi | 現地SIM | 現地Wi-Fi | |
スマホ1台/1人/ネット利用のみ | △ 割高 |
◎ 割安 |
◎ 割安&手軽 要SIMフリー端末 |
△ 不便 |
複数端末でネット利用(同行者との共有含む) | × | ◎ 割安 |
△ 要テザリング |
△ 不便 |
パソコン等のSIM非対応端末でのみ利用 | × | ◎ 割安 |
× | △ 不便 |
現地での通話+ネット利用 | △ 割高 |
○ 通話アプリ利用 |
◎ 割安&手軽 |
△ 不便 |
機内でネットのみ利用 | 航空会社提供の機内Wi-Fiのみ利用可能 |
海外パケット定額プランは「割高」
ドコモ(docomo)、ソフトバンク、au 等の日本のスマホ/携帯を海外で利用するには「海外定額パケット」のプランを申し込むことになります。
利用料金は、各社規定によって1日980円〜2,980円程度。
1日500円以下でも利用できるレンタルWifiがあることを考えると、海外パケット定額プランは相当割高。
しかも、レンタルWifiなら複数端末で共有(=同行者と費用を割り勘)できますからね。
ただし、いつも利用しているキャリアに申し込むだけで使える手軽さは魅力。
通話ナシならレンタルWi-Fiで決まり!
総合力ではレンタルWi-Fiの圧勝。
現地の電話番号に通話する機会が多い人を除き、レンタルWI-Fiが良いでしょう(多少の通話であれば、WI-Fiを利用して通話アプリで電話をしたり、ホテル等の電話を活用しましょう)。
パソコンやスマホ、タブレット等、複数の端末(デバイス)で使えるのも魅力。
特に、同行者と料金を割り勘にすればグッとお得ですので、旅の友に前もって相談しておくのが◎。
価格的には、現地専門のWi-Fiを扱っている業者がある国・地域では、地域専門業者が安めな傾向にありますが、下記の2社も低価格な上、サービスが充実(受け取り場所やトラブルサポートなど)しているのでオススメです。
特にグローバル WiFiは比較的老舗で、私も利用していましたが、通信速度も問題なく、しかもベトナムでは1日300円ほどで済みました。激安っ!
グローバルWifiは、HPに上記のような料金シュミレーターがあるのも便利です。
国・地域別レンタルWi-Fi業者リスト
4G LTEの超高速Wi-Fiが1日690円(大容量700MB)等。 10台まで接続可能。レンタカーから充電できるカーチャージャーの無料レンタル付。※受取は自宅または空港。往復送料無料。
4G LTEの超高速Wi-Fiが1日690円(大容量700MB)。オーストラリア最大手通信会社「OPTUS」の人気軽量Wi-Fiルータ(75g)なので、オーストラリア全土で利用可能(他の通信会社の場合、特定の地域で接続が不安定になることも)。10台まで接続可。レンタカーから充電できるカーチャージャーの無料レンタル付。※受取は自宅または空港。往復送料無料。
4G LTEの超高速Wi-Fiが1日590円(データ利用制限なし!)。韓国LGグループの提供する「LG U+(ユープラス)」の人気ポケットWi-Fiルータなので、韓国全土で安定した利用が可能。10台まで接続可。 ※受取は自宅または空港。※受取は自宅または空港。往復送料無料。
4G LTEの超高速Wi-Fiが1日780円(データ利用制限なし!)。シンガポール大手通信会社「StarHub」の最新SIMを搭載した、人気軽量Wi-Fiルータ(75g)。10台まで接続可。 ※受取は自宅または空港。※受取は自宅または空港。往復送料無料。
長期利用になるほど1日当たり料金が安くなる仕組み。4G LTEの超高速Wi-Fi(データ利用制限なし!)。10台まで接続可。スイス専門業者ならではの接続の良さで、山の上やスキーリゾート等でも繋がりやすい。※受取・返却は現地(空港、ホテル、郵便局、その他住所のある場所なら配送可能)。
4G LTEの超高速Wi-Fiが1日590円(データ利用制限なし!)。タイ大手通信会社「TRUE社」の最新Wi-Fi SIMを搭載した、人気軽量Wi-Fiルータ(75g)。10台まで接続可。 ※受取は自宅または空港。※受取は自宅または空港。往復送料無料。
4G LTEの超高速Wi-Fiが1日590円(データ利用制限なし!)。台湾最大手通信会社「中華電信社」の人気軽量Wi-Fiルータ(75g)なので、台湾全土で安定した利用が可能。10台まで接続可。 ※受取は自宅または空港。※受取は自宅または空港。往復送料無料。
4G LTEの超高速Wi-Fiが1日680円(データ利用制限なし!)。「台湾データ」との主な違いは、台北桃園空港のカウンター(税関から30秒の好立地)で受取れる現地業者であること(日本国内受取も可能だが、配送料1,000円が加算される)。カスタマーサポートは日本人が対応。機器トラブル等の際には現地で交換可能。
4G LTEの超高速Wi-Fiが1日780円(データ使用上限500MB)。重さ75gの軽量ルーター。5台まで接続可能。中国全土で利用可能。レンタカーから充電できるカーチャージャーの無料レンタル付。※受取は自宅または空港。往復送料無料。
4G LTEの超高速Wi-Fiが1日690円(大容量700MB)等。 10台まで接続可能。レンタカーから充電できるカーチャージャーの無料レンタル、ハワイ情報誌「LANILANI」や「まっぷるオリジナルクーポンブック」もプレゼント付き。 現地にワイキキデスク(カスタマーサポート)有り。 ※受取は自宅または空港。往復送料無料。
ヨーロッパ各国で利用できる。2G/3Gは1日590円・1ヶ月12,000円(データ利用制限なし!)&4G/3Gは1日880円・1ヶ月18,000円(データ使用上限1日500MB)。5台まで接続可能。レンタカーから充電できるカーチャージャーの無料レンタル付。1ヶ月以上前申込みで「早割10%オフ」が適用されて、リピーターには「リピーター特典割引10%オフ」が適用される(2つの特典は組合せ可能で、合計20%オフになる)。※受取は自宅または空港。往復送料無料。 |
【レンタルWi-Fiに高額請求の落とし穴!注意点は2つ】
せっかく安いレンタルWi-Fiを選んだのに、帰国後に数万円単位の高額請求されてしまった...という方が稀にいます。
これは主に「契約した国以外でWi-Fiを利用した」ことが原因。
特定地域・国でしか使えないWi-Fiルータの場合にはこのような問題は発生しませんが、各国で使えるルータの場合、当初申し込んだ国・地域外でネットに接続してしまうと、1MBで3,000円等の高額レートが適用されてしまいます。
自分がネットに接続した覚えがなくとも、スマホ等の端末が勝手にネットに接続してしまうこともありますので;
- 申込み地域・国以外では、ルーターの電源を絶対に入れない
- 申込み地域・国を出る時には、ルーターの電源を必ず切る
の2点を遵守しましょう。
通話もするには現地SIMがお得(要SIMフリースマホ/携帯)
SIMフリー携帯を持っている方は、現地の「プリペイドSIM」を購入すると、大抵の国では安くデータ通信と通話ができて便利です。
タイをはじめとする東南アジアの等の物価が安い国だと、(よほどデータ量を使わない限り)数日間使用してトータル1,000円程度で済んでしまうことも。
メジャーな渡航先だと「国名 現地SIM 価格」等で検索をすれば、情報が出てきますので、確認してみてください。
また、出張で現地のアポイントメント先に電話をしなくてはいけなかったり、現地に着いてからホテルやレストラン等を予約するなど、通話が重要な方は、現地SIMを入れたSIMフリー携帯を持っていると圧倒的に便利!
唯一の欠点は「SIMフリー携帯/スマホが必要!」ということ。
新品のSIMフリー携帯は安くても2万円程度することが多いので、あまり海外に行かない&日本でSIMフリー携帯が不要な方には割高。
そのような方で、現地通話が多くなりそうな場合には;
- レンタルWI-Fi(通話アプリ)とホテル等の電話を利用する
- レンタルのSIMフリー携帯を利用する
- 現地でSIMフリー携帯を購入する(※中長期での滞在の場合)
のいずれかが良いと思います。
中長期で「物価の安い国」に滞在される方は、現地でSIMフリー携帯を購入すると安いかもしれません(タイ等の物価の安い国だと、いわゆる「ガラケー」なら3千円前後、スマホでも1万円前後で見つかります)。
ちなみに、私は中古iPhoneを2年置きくらいで買っています。
直近2回(2017年と2019年)は中古スマホ販売大手の「イオシス(http://iosys.co.jp/
)」さんで購入。
口コミでの評判の良さで選びましたが、保証付きなのに価格も安く、発送も迅速で、しかも非常に状態の良い美品(2回とも「中古品ランクB」という経年劣化品を購入しましたが、.よく探さないと傷が見当たらない程度の美品)を買うことができましたよ。
現地Wi-Fiの利用はセキュリティに注意
ホテルや空港、カフェなどにある有料・無料のWi-Fiスポット。
有料の場合にはある程度のセキュリティが保たれていると思いますが、無料の場合には悪意のある人が接続している可能性が高まります。
よって、無料Wi-Fiスポットに接続する際には;
- 個人情報(ID、パスワード、電話番号、クレジットカード情報等)を入力しない
- 常時接続にしない(利用しない際には無料Wi-Fiを切り、短時間の使用に止める)
- できればVPNサービス等を利用して接続する
等に配慮して利用することをオススメします。
また、接続する無料Wi-Fiスポットが偽物でないか?を、必ず確認してから接続しないといけません。
街中などでは、たくさんの接続先候補がスマホ等の端末に表示されますが、中には不正アクセス目的のスポットが混在していることも。
カフェやホテル、商業施設の名前を入れてスポット名を偽装してくることもありますので、正しい接続先名を確認してからWifiスポットに繋げるようにしましょう。
万一、不正なスポット接続してしまった場合には、データが盗まれたり、ウィルスに感染したりなどの被害が想定できますので、早急に対処しましょう。
…と、そんな細かいことを心配しながらWifiを使うのは、ぶっちゃけ面倒臭いですよね。笑
なので、私はフリーWifiを利用する海外旅行の際には、
Wifiのセキュリティ強化ルーター
を必ず持参します。
現在使っているのは「WMR-433W-BK Wifiルーター AirStation」という商品↓。
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普段は自宅のWifiルーターとして使用している、手の平より小さい軽量ルーター。
フリーWifiも、このルーターを経由させるだけでセキュリティ対策OK。同行者とも手軽に共有できるので、よく感謝されます。
その他の特徴&スペックはリンク先の楽天のページに書いてありますが、税込1,000円ちょっとでセキィリティ対策ができるのは最高!
経由地の空港など、レンタルWIfiルーターや現地SIMが使えない場所ってありますし、今時の大きな空港は無料Wifiありますからね。
友人たちにも漏れなくオススメして、結構みんな買っていますよ。
家のルーターの予備にもなるし、何と言っても、1,000円ちょいですから。笑
機内は航空会社のWi-Fiで
飛行機内でレンタルWi-Fiは使用不可
機内でWi-Fiルーター等「電波を発する電子機器」の電源を入れることは、航空法違反の禁止行為である上に、そもそもレンタルWi-Fiのルーターは上空で電波を拾うことができない(地上でしか使えない)のが一般的です。
多くの航空会社が機内でのWi-Fi接続サービスを提供しているので、必要な方は、利用する航空会社のHP等を確認してみましょう。
機内Wi-Fiが使える航空会社
調べた限り(2018.07時点)で機内Wi-Fiを提供している航空会社は下記の通りです。
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現在はまだ有料であることが多いのですが、無料Wi-Fiを国際線でも提供している航空会社もあります。気になる方は搭乗予定の航空会社のHP等で調べてみてください。
利用時間や機材・路線、搭乗クラスやマイレージ会員のクラス等の条件が付いていることが多いですが、キャセイパシフィック航空、エミレーツ航空、フィンエア、カンタス航空、シンガポール航空、ヴァージン・オーストラリア航空等が無料WiFiを提供しています。
そして何より、接続速度や(有料の場合)料金体系の差が大きいので要注意です。航空会社によっては「(昔懐かしの)ダイヤルアップですか?」と言いたくなるほど低速のこともありますし、データ容量制限付きのパッケージしかない場合もあります。
機内でのネット接続が重要な方は、航空会社のHP等でプランの確認をすると共にネットの口コミを確認しましょう(極端に接続速度が遅かったり等、悪い評判はネットに書かれていることも多いので)。
参考例:JAL&ANAの機内Wi-Fiパッケージ(2018.07現在)
JAL国際線
対象便:公式HP予約の場合、Wi-Fiマークが付いている便 |
ANA国際線 対象便:「B777-300ER」「B767-300ER」で運航の便 対象便:「B787-9」「A320neo」で運行の便、「B787-8」で運航の一部便 ※ファーストクラスは無料。機内で渡されるフルフライトプランのスクラッチカードを利用。 |
2社を比較すると、JALのWi-Fiパッケージの方がデータ使用量制限もないため使いやすく、接続速度等の快適度もJALに軍配が上がっているのが現状。ANAには、今後の頑張りを期待したいですね。
※個人的な経験としても、JALのWi-Fiは大きな問題なく使えました。ANAはまだ、若干改善の余地がありそうな…ANA自身がHPで「スマートフォン・タブレット端末での、テキストデータの送受信、WEBページの閲覧」くらいをOKとし、それ以上の負荷がかかる使い方は推奨していません。いずれ改善される気もしますが、現時点(2018.06)時点では、Wi-Fiに関してはJALが優勢ですね。他国のエアラインでもワンワールド系が、無料Wi-Fiの拡大等のサービス拡充等に積極的な印象です。
ともあれ、これくらい航空会社間の差はありますので、「機内で仕事をしたい」などWi-Fiが重要な旅では、航空券を予約する前に各社のサービス&口コミをチェックしてみてください。
以上、海外でインターネットを安く・快適に使う方法についてまとめてみました。
ネットがあると、現地でちょっとした調べ物もできて便利ですので、ぜひ上手に活用してください。
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